透析治療中のおすすめの過ごし方は?気晴らし方法を考えよう
ベッドの上で片手を動かせない状態で4時間も5時間も過ごすとなると、「何をして過ごそう」と憂うつな気分になる透析患者さんもいらっしゃるでしょう。
特に透析を始めたばかりの時は体調も落ち着きにくく、透析時間を苦痛に感じることもあるかもしれません。しかし、透析治療に慣れてくると皆さん、だんだんと自分なりの過ごし方を見つけ、思い思いの透析時間を楽しめるようになります。
透析治療中の時間を長いと思う人は多い
一般的な血液透析治療は1回4時間~5時間の透析を週3日受けます。透析治療はベッド上で寝ている姿勢で受け、腕には透析機器とつないだチューブが刺さっている状態です。
透析を受けている時間は「拘束時間」と捉えている透析患者さんも多くいます。
自由に動いて過ごせる4時間とは違い、ベッド上という制限された場所、片手の自由が利かないという身体的な制限がある4時間にストレスを感じ、透析時間が長いと思う透析患者さんは少なくありません。
透析治療中のおすすめの過ごし方
「透析治療中の時間を快適に過ごしたい」「有意義な時間の使い方をしたい」と考えている透析患者さんにおすすめの透析中の過ごし方を紹介します。
透析中は透析患者さんそれぞれが思い思いの時間を過ごしています。
最近では、透析用のベッドにテレビやDVDプレーヤーが備え付けられていたり、無料Wi-Fi完備の環境が整えられていたりする医療機関や、スマートフォンの使用を許可する医療機関も多くなってきています。
音が漏れないようにイヤフォンを使用するなどのルールがある場合や、通話や電子機器類自体の使用が許可されていない場合もあるため、あらかじめ透析を受ける医療機関に確認しておきましょう。
片手でも操作しやすいように備え付けのテーブルや、スマートフォンやタブレットスタンドなどを活用すると無理な姿勢をすることなく、リラックスして時間を過ごすことができます。
運動をする場合は主治医の許可をとり、医療スタッフの指示のもとに行いましょう。
- ・テレビをみる
- ・読書
- ・DVDをみる
- ・パソコンで仕事をする
- ・タブレットやスマートフォンでインターネットを閲覧する、電子書籍を読む
- ・音楽を聴く
- ・運動する
- ・寝る
- ・透析患者さんやスタッフと会話を楽しむ
透析中の過ごし方として注意したいこと
透析中は安全に透析を受けるために注意しなければならない点があります。
- ・身体を起こすと血圧が下がる場合があるため、パソコンやタブレットなどの作業で姿勢を起こしたい場合は主治医に確認する。
- ・透析中の飲食は食後低血圧が起こる人や糖尿病の人は食事を摂るタイミングも含めて主治医に確認する。飲んだ水分の量で除水量を変えなければならない場合があるため、飲水時は医療スタッフに申し出る。
- ・シャント部分が圧迫されない袖にゆとりのある服を着る。服や下着がいつもと違う場合は体重測定時に医療スタッフに伝える。
透析中のスタッフとの会話も気晴らしに
透析中の過ごし方は人によってさまざまですが、医療スタッフとの会話が気晴らしになることもあります。
透析について知りたいことや普段の生活で気になっていることなどがあれば、医療スタッフに尋ねてみると、不安が解消されて気持ちも落ち着きやすくなるでしょう。透析の知識も身に付き、透析生活を過ごしやすくするためのヒントにもつながるかもしれません。
普段から医療スタッフとコミュニケーションをとっておくことで、体調がよくないときにも声をかけやすくなるメリットもあります。
じっくりと時間をかけて治療や今後について相談したいときには、回診時に主治医にその旨を申し出るようにしましょう。
まとめ
1週間の透析時間はトータルで12時間~15時間となるため、有意義に過ごしたいと思う透析患者さんも多いでしょう。透析クリニックでは患者さんに透析時間を快適に過ごしてもらうためのさまざまな工夫が取り入れられています。
東京新橋透析クリニックや、関連施設の田端駅前クリニックではベッドではなく、クッション性のある電動リクライニングチェアが導入されており、背もたれを起こして椅子のように座って過ごせるようになっています。
ミニデスクと高速Wi-Fi完備でリモートワークも可能です。TV、映画鑑賞も無料で楽しめる設備が整っています。
クリニックの設備も活用し、ぜひ自分なりの透析時間の過ごし方を見つけてください。
※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。
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