透析施設の送迎サービスは無料が普通?様々な形態と探し方
透析施設への通院において、交通手段の確保は重要な課題です。透析患者は高齢者が多く、高齢や病気、障害などがあって自力での通院が難しく、かつ家族の事情で送迎が困難な場合があります。そのため、患者の利便性を考慮して、無料送迎サービスを提供している透析施設も増えています。透析施設における送迎サービスについて、さまざまな送迎サービスの形態を知り、透析施設探しにお役立てください。
ありがたい透析施設の送迎サービス
基本的に週3日、透析施設での治療が必要となる人工透析治療では、1日おきに決まった時間に通院が必要なため、通院手段に困る方も少なくありません。
身体の不自由があって交通機関の利用が難しい場合や、自分で車の運転が難しい場合は家族が送迎しているケースもあります。しかし、車を所有していなかったり、家族が運転を行えなかったり、家族の都合で送迎が難しかったりすると、タクシーや介護タクシーの利用が必要となります。
介護タクシーは要介護1~5であれば介護保険が適用されますが、タクシー運賃や介助料金がかかります。また、要支援で介護タクシーが利用できない場合は、通院手段として介護保険適用外の福祉タクシーや一般のタクシーなどを利用しているケースもあり、費用がかさむことになります。
その点、透析施設の送迎サービスは、通院にかかる家族の負担や金銭の負担が軽減されるありがたいサービスといえます。
送迎サービスの様々な形態
透析施設が行う送迎サービスの内容は、送迎区間や車両の種類、送迎ドライバーや透析施設内の介助の有無、費用など透析施設によって提供内容が異なります。
送迎区間
- 自宅(施設)から透析施設まで
- 自宅近くの集合場所から透析施設まで
- 曜日により巡回ルートが決まっている
- 駅から透析施設まで
送迎車両
- 一般車両(自力で車の乗降が可能)
- 福祉車両(車いすに乗ったまま通院が可能なリフト、スロープ付き)
- ストレッチャー対応車両
- 1人~2人定員の小型車
- 8~10人定員のワゴン車
送迎ドライバー
- 委託業者
- 透析施設の送迎専属スタッフ
- 研修の有無
透析施設内介助
- 透析施設の玄関まで
- 院内の移動や更衣介助あり
費用
- 無料
- 有料
自宅前までの送迎が必要であるか、近くまでなら移動できるのか、一人で車の乗り降りができるか、車いす対応車でなければならないか、送迎ドライバーは介護の知識があるのか、無料か有料かなど、希望する送迎サービスの形態に対応しているかを確認しておくことが大切です。
無料送迎してくれる透析施設の探し方
無料送迎サービスに対応している透析施設の探し方は次の方法があります。
1. キーワードでインターネット検索
「地域名,透析,無料送迎」
「地域名,透析,無料送迎サービス」
上記のキーワードで調べると、希望の地域にある透析施設のホームページの無料送迎の情報が掲載されているページを閲覧することができます。
クリニック情報のまとめページにて検索することも可能です。
2. 地域の透析施設に問い合わせをする
地域の透析施設を把握できている場合は、1件ずつ無料送迎サービスをしているかをインターネット検索や透析施設への問い合わせで確認しましょう。
地域の透析施設がわからない場合は、次の検索サイトを利用して、まずは地域の透析施設についての情報を集めましょう。診療科目は、腎臓内科、腎・泌尿器科などを選択して絞り込みましょう。
地域の医師会や福祉保健局などのページ
東京都の場合:・東京都医師会、・東京都医療機関・薬局案内サービス
大阪の場合:・大阪府医師会、・大阪府医療機関情報システム
まとめ
透析施設の無料送迎サービスは、施設によって行っているところと行っていないところがあります。送迎ルートや車いす対応の有無など、送迎サービスの内容もさまざまなため、詳しくは透析施設に問い合わせることが重要です。
送迎サービスを探す際には、施設のウェブサイトや電話での問い合わせ、地域の医師会や福祉機関の検索を活用するなどの方法が有用です。希望の無料送迎サービスに対応している透析施設を探してみましょう。
※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。
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