透析生活を楽しむ便利グッズをたっぷり紹介
透析生活にはつらいことや手間がかかること、我慢しなければならないことも多くあります。「こういうものがあったらな」という透析患者の実際の経験によるアイデアや「少しでも透析生活の役に立てば」という透析患者を支える人々の思いから、前向きに透析生活を過ごすための便利グッズが数多く誕生しています。
透析生活を楽しむための便利グッズについて知り、興味があるグッズがあればぜひ取り入れてみてください。
透析生活を楽しむ便利グッズ
身体の負担を和らげるグッズや栄養バランスの調整に便利な食品、調理時に活躍するアイテムなど、透析患者におすすめの「あれば便利な透析グッズ」を紹介していきます。
クッション
透析治療中は片腕を固定された状態で4時間近くベッドの上で過ごすことになります。長時間同じ姿勢で過ごすのは、ベッド面に当たる体の部分に圧がかかって痛みがでやすい状態です。
尾てい骨や肩甲骨、肘、後頭部などの体の出っ張った部分や固定された腕に集中してかかる体圧を分散させるようにクッションを当てると、痛みが軽減されて過ごしやすくなります。
市販の体圧分散用途のクッションは様々な種類がありますが、透析患者のためにつくられた商品は、透析治療中につらいと感じる肩や尾てい骨、腕専用のクッションが持ち運べるサイズにまとめられているため便利です。
ミトン
透析治療中に透析機器とチューブをつないでいる手は、体にかけている布団などから常に外へ出ているため、冷えを感じやすくなります。とくに、動脈硬化が進んでいる透析患者は手足の先の血流が悪くなっており、手足が冷えやすい状態です。
実際に透析治療を経験した患者のアイデアにより、手の冷えをカバーする保温用のミトンが販売されています。
たんぱく質調整食品・食塩調整食品
透析患者はたんぱく質や塩分、リン、カリウムといった成分の制限が必要です。食品や調味料の選択、調理方法の工夫、食べる量の調整などを毎日3食すべての食事で行うとなると労力も精神的な負担も大きくなります。
たんぱく質・カリウム・リンや塩分が調整された食品は成分量が明示されており、制限したい成分を抑えられます。
成分調整食品は次のような活用方法があります。
- 調理の負担が減り、1日のうち他の2食で食事内容や量を調整しやすくなる。
- 朝食にたんぱく質や塩分が調整されたパンを利用すると、朝の時間にゆとりを持ちやすくなる。
- たんぱく質が調整された白いご飯を活用すると、おかずの選択肢が増える。
- 調味料を成分調整食品に変えると味付けが行いやすくなる。
- 控えた方がよい麺類やお菓子、牛乳の代わりとなる調整食品を活用すると食の楽しみが増える。
・無塩パン・減塩パン・タンパク調整パン
・クリーミープリン(カスタード風味/チーズケーキ風味)
・PREMIUM 減塩ソース
・腎臓病の方必見!便利グッズ
エネルギー補給食品
透析患者はたんぱく質・リン・カリウム・塩分は制限しながらも、透析治療で失われやすいエネルギーをしっかりとる必要があります。制限したい成分を抑えながらエネルギーをしっかりとるために便利なのがエネルギー補給食品です。
エネルギー補給食品の粉飴を料理の味付けや飲み物に入れる砂糖の代わりに使用すると、普段の食事で手軽にエネルギー補給ができます。高エネルギーでたんぱく質やリン、カリウムが抑えられたゼリーやムース、プリンなど、おやつとして美味しく食べられるエネルギー補給食品もあります。
高齢者用の高たんぱく、高エネルギーのゼリー類とは異なるため、間違わないように注意しましょう。
0.1gが量れる電子はかり(スケール)・計量スプーン
一般的に販売されている電子はかりの計量単位は0.5g以上が多いですが、透析患者の食事を調理する際には、塩などの調味料を0.1g単位で計量が必要となるため、0.1gが量れる電子はかりは重宝します。
容器の重さをあらかじめ除いた状態で量ることができる風袋引き機能付きや取り外し可能なシリコンパッド付きであれば、量る際の手間が省けて便利です。
しょう油などの液体の調味料を量る際に使用される計量スプーンは小さじでも5mlです。透析患者の場合はさらに小さい単位で量りたいため、0.1ml/0.25ml/0.5ml/1mlの計量ミニスプーンがおすすめです。
最近では、量るときや収納時のスペースを必要とせず、gもmlも量ることのできるスプーン型の電子はかりも販売されています。0.1g単位のはかりでも最小表示が0.3gからの場合もあるため、購入の際には計量範囲や計量単位をよく確認しましょう。
・腎臓病の方必見!便利グッズ
・Angeno デジタルスケール 電子天秤 0.1gから3000gまで精密な計量器 風袋引き機能付き 料理用電子はかり シルバー
・cotta デジタルスケール 2kg
・【Amazon.co.jp限定】 ドリテック(dretec) スプーンスケール 計量スプーン(大・小2種類) デジタル 300g 0.1g単位 PS-400GN グリーン
しょう油スプレーボトル
刺身や冷ややっこ、揚げ物などにしょう油やソースをかけて食べる際には塩分をとりすぎないように、小皿に出してからつけて食べる工夫がオススメです。
直接食品にしょう油などをかけるより小皿に出してつける方が量を調整でき、塩分を控えられますが、しょう油スプレーボトルを使うとワンプッシュ約0.1ccまで抑えることが可能です。スプレーで食品全体に満遍なくしょう油をかけられるので少ない量でも満足度が高くなります。
まとめ
透析患者の生活を応援するための様々な商品が透析患者自身の経験や周囲の人の思いによってつくられています。
透析生活は制限があることも多いですが、透析治療中に快適に過ごすためのグッズや調理に便利なアイテム、食の楽しみが増える食品などを活用し、透析生活を前向きに過ごしていきましょう。
※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。
※当ブログの記載内容によって被った損害・損失については一切の責任を負いかねます。ご了承ください。