日本透析医学会とは?主な活動と会費について
日本透析医学会とはどのような団体なのでしょうか?日本透析医学会の概要や目的と、日本透析医学会が主に行っている活動や会費について解説します。医師やコメディカルスタッフだけではなく、一般の人にも有益な情報を発信しているので、是非チェックしてみましょう。
日本透析医学会とは
透析医療の学術的な発展を推進し、透析患者のQOL向上に貢献することを目的としている学術団体です。1968年に設立されて以来、透析医療に関わる医師や医療従事者が参加しており、2021年6月時点で18,000名の会員を有する国内有数の学術団体となっています。
14の常置委員会が設けられ、学術集会や研究発表、透析医療のガイドライン策定や専門医制度の整備や学会誌の発行、透析患者に関わる統計データのまとめ・公表、透析患者やその家族への情報発信など、さまざまな取り組みを精力的に行っています。
日本透析医学会の主な活動
透析に関する多岐にわたる活動を展開しています。以下にその一部をご紹介します。
学術研究の推進
透析医療に関する学術研究の推進を行っています。透析治療の効果や安全性に関する研究、研究の助成、医学知識の共有など、透析医療の発展に寄与するための活動が行われています。
教育・研修の実施
透析医療の医学・医療の進歩に対応できる優秀な医師を育てる専門医制度を設けて、教育施設での研修や試験などを行っています。セミナーや研修なども開催しており、医師だけでなく、コメディカルを対象とした検定試験なども実施し、透析医療の質の向上をめざしています。
ガイドラインの策定
透析医療における診療ガイドラインや食事療法基準、各治療におけるガイドライン、透析療法における患者の意思決定プロセスなど、透析治療の安全性や効果を担保するために、専門家の知見を基にした適切なガイドラインを作成しています。
学術大会の開催
定期的に学術集会を開催しています。透析医療に関連する研究発表やセミナー、ワークショップ、シンポジウムなどが行われ、透析医療に携わる医師や研究者、コメディカルスタッフが参加する場となっています。さまざまな視点からの研究成果や最新のトピックスが発信され、透析医療の発展に欠かせない取り組みとなっています。
透析患者の統計データ「わが国の慢性透析療法の現況」
年度末に透析患者の患者数や新規導入数、透析導入に至った原因となる病気や死因など、透析患者に関する統計データがまとめられた資料を発表しており、透析患者の傾向を追うことができ、多くの研究報告にも用いられています。
一般人に向けた情報共有
透析に関わる医師や医療スタッフだけではなく、一般に向けた透析治療の食事療法、薬物療法、運動療法に関する情報や災害時に備えての情報などを発信しています。
日本透析医学会の会費
会員となるには、年会費が必要です。
会員は透析医学会の目的に賛同する個人会員である正会員、医療施設や診療科が対象の施設会員、事業を援助する個人や団体である賛助会員の区分があり、各会費が異なります。
2023年度の年会費は、正会員1万円、施設会員3万円、賛助会員10万円となっており、正会員で評議員に選任されると5,000円の追加の会費が必要です。
会費の納入はクレジットカード決済、コンビニ決済、銀行振り込みに対応しています。
まとめ
透析医療に関連する学術の発展および、透析患者のQOLの向上を目的とした学術団体の日本透析医学会は、会員の会費により運営されています。透析医療に関する学術研究や透析医療に携わる医師、医療スタッフの教育・研修の実施、ガイドラインの策定、透析患者や家族といった一般人へ対しての情報発信など、様々な活動を行っています。
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