【要チェック】透析患者さんがコンビニ弁当をヘルシーに食べるポイント
忙しいとつい頼りにしてしまうコンビニ弁当。美味しくて便利な反面、塩分過多やリン・カリウム・タンパク質の摂りすぎにつながりやすいので、食べ方に注意が必要です。
また、コンビニ弁当では食品添加物にも気をつける必要があります。
今回は、透析患者さんが知っておきたいコンビニ弁当の食べ方のポイントや選び方について詳しくみていきましょう。
透析患者さんが気をつけたいコンビニ弁当の成分表
コンビニでお弁当を買うときは、まずお弁当に貼られているラベルをよく見るようにしましょう。成分表示に「pH調整剤」「調味料(アミノ酸等)」といった記載がどれだけあるかよくチェックしてみてください。
これらは食品添加物のことですが、食品添加物が多ければ多いほど身体に有害です。 最近では大手コンビニエンスストアが無添加や減塩など、ヘルシーさを売りにしたお弁当を売り出したりしていますが、透析患者さんがコンビニ弁当を選ぶ場合、ヘルシー系のものにすることをおすすめします。
できるだけヘルシー仕様のお弁当を選んで食べたほうが身体への負担が少なくなります。 これは何も透析患者さんに限ったことではなく全ての人に言えることですが、実はこの食品添加物の表示の裏には(合法的に表示を免れた)さらに多くの添加物があると言われています。
リンを多く含む食品添加物にも要注意
透析患者さんが特に減らさなければいけないリンを多く含む食品添加物も多用されているので注意が必要です。
リンは肉、魚、乳製品、豆類、またハムやベーコン、かまぼこなどの練り物、インスタント麺などに多いのでできるだけそれらの入ったお弁当を避けるか、いくらかでも残すようにしましょう。
例えば唐揚げや練り物などのおかずの入っているコンビニ弁当を買った場合、おかずを2~3個は残すというようにするだけでもいくぶん効果があります。
代表的なコンビニ弁当と透析患者さんが気をつけたいこと
さて、コンビニ弁当を食べる際のポイントとして、代表的なお弁当を例にみていきましょう。
幕の内弁当や定食系のお弁当
幕の内弁当や定食系のお弁当は肉、魚、卵、煮物、サラダなど組み合わせが豊富ですが、添付のソースやお醤油はできるだけかけないようにしましょう。また、お肉やお魚などのおかずも全部食べずに1/3~1/2程度は残しましょう。
また、炊き込みご飯のようなものより塩分を含まない白いご飯のお弁当を選びましょう。たくあんや卵焼きを残すとリンや塩分をかなり押さえることができます。
梅干しや漬物は残しましょう。
丼もののお弁当
例えば牛丼や豚丼の場合、お肉の四分の一を残しましょう。これでリンと塩分を同時に減らすことができます。漬物があれば食べずに残しましょう。
唐揚げ弁当
添付のタルタルソースはかけないようにしましょう。唐揚げは1/3~1/2は残すようにしましょう。これだけでも塩分とリンを減らすことができます。
のり弁当
白身の魚にはリンとカリウムが含まれていますので、半分は残すようにしましょう。また昆布にはカリウムが多く含まれているので、昆布の佃煮があれば残しましょう。
ロースカツ弁当
ロースカツ1枚は多いので、1/3~1/2くらいは残すようにしましょう。また添付されているソースはかけないようにしましょう。ソースのたっぷりかかっているお肉は残すか、たれを取り除いてから食べましょう。
コンビニのサラダを選ぶ際のポイント・注意事項
続いては、コンビニでサラダを選ぶときのポイントについてご紹介します。
できれば温野菜が入ったものにしましょう
生野菜はカリウムを多く含むため、できれば温野菜のサラダを選びましょう。
また、生野菜のサラダを食べる場合は、先に水にさらしてカリウム成分を少しでも除くと良いでしょう。
生野菜の中では、低カリウムの「玉ねぎ・キュウリ・キャベツ・レタス・トマト」を選び、ドレッシングは半分残ようにしましょう。
ポテトサラダや海藻サラダにも要注意
ポテトサラダや生の果物はカリウムが多いので、できるだけ控えるようにしましょう。また、海藻類の入ったサラダもカリウムが多いです。
そのほかハムやウインナーなどの加工食品が混ざっているサラダはなるべく避けましょう。
まとめ
透析患者さんがコンビニのお弁当を選ぶ際は、まずラベルを見て食品添加物の少ないものや「減塩」「無添加」「ヘルシー」といった表示のあるものを買うようにしましょう。
繰り返しになりますが、おかずは全部食べずに残す・お弁当についている袋入り調味料(醤油、ケチャップ、ソース類、粉チーズなど)は使わないか、少なくとも半分は残しましょう。
塩分の濃い梅干し、佃煮、高菜、明太子、ウインナー、たくあん、漬物などはできれば食べないようにしましょう。
最低限これらのポイントを押さえるだけでも、塩分やカリウム量を抑えることができます。
透析患者さんにとってもコンビニのお弁当は大変便利で助かる存在ですが、どうしても塩分や食品添加物が多いので注意が必要です。 これらのポイントを守るようにして、上手にコンビニ弁当と付き合うようにしましょう。
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